平成23年 (2011年) 東北地方太平洋沖地震

概要

2011年3月11日14時46分頃,東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード (M)9.0(気象庁暫定値)の地震が発生しました。この地震により,宮城県栗原市の震度7をはじめ, 宮城・福島・茨城・栃木の各県で震度6強を観測するなど,東日本の各地で強い揺れを観測するとともに, 太平洋沿岸部を激しい津波が襲いました。 今回の地震および津波により被災された皆様に心よりお見舞申し上げます。
この地震の震源(地震の破壊の開始点)は,2011年3月9日の地震(Mw7.2)の地震のやや西に位置しています。 また,この地震は,そのメカニズム解から,沈み込む太平洋プレートと陸側のプレートの境界部で発生したと考えられます。

この地震発生後,青森県沖から房総半島沖の非常に広い範囲で余震と見られる地震活動が活発化しているほか, 3月19日18時56分頃には茨城県北部においてM6.1 (気象庁暫定値)の浅い地震が, 4月7日23時32分頃には宮城県沖でM7.4(気象庁暫定値) のやや深い地震が発生しました。 また,内陸部においても,3月12日3時59分頃には長野県北部でM6.7 (気象庁暫定値),3月15日22時31分頃には静岡県東部でM6.4 (気象庁暫定値)の浅い地震が発生しています。

3月9日午前10時から3月12日0時までの地震活動の様子を動画にしました。 丸印は震央の位置を表し,円の直径はMの大きさに比例します。 地震発生から15分以内の震央位置を, 1時間以内を, 1日以内を, それ以外を灰色で表示しています。 地図内に表示されている震央の時間帯は,画面最上部をご覧ください。 画面下部には,M-T図を示します。 3月9日11時45分頃の三陸沖の地震とそれにともなう余震活動の様子や11日14時46分頃の東北地方太平洋沖地震の発生と, その後の広範囲に亘る余震および誘発地震の活動状況を見ることが出来ます。

この動画には,防災科研Hi-net観測データのほか,国立大学・気象庁による観測データを用いて, 防災科研Hi-netが求めた暫定震源を使用しています。暫定震源情報を用いていますので,予告なく動画を更新することがあります。

■ 観測された波形の特徴

上に,東北地方太平洋岸の観測点で記録された本震(Mw9.0)の揺れの記録(波形)を示します。 この地震波形は,防災科研Hi-net観測点に併設されている 基盤強震観測網(KiK-net) の地中加速度計で観測された上下動成分です。 観測された波形は,上が北側(岩手県側),下が南側(茨城県側)になるよう,南北方向の距離に応じて並べてあります。 また,各地で観測された波形の特徴を見やすいようにするため,各波形の最大振幅が一定値になるように規格化して表示しています。

観測された波形からは,以下のような特徴を読み取ることが出来ます。

  • 東北地方(岩手県~福島県)では,震央付近から拡がる明瞭な2つの波群 (ピンク黄色の矢印) を確認することが出来ます。
  • 福島県では,200秒付近で北側に向かう波群(上向きの水色矢印) を確認することが出来ます。 黄色水色の矢印の間は, 大きく揺れ続けています。
  • 茨城県では,ピンク黄色の矢印で示された波群は明瞭ではありませんが,黄色の波群の少しあとに, 別の波群(下向きの水色矢印)を確認することが出来ます。

以上の特徴から,宮城県沖から始まった破壊が南部の福島県沖~茨城県沖付近に及んだ際に別の新たな破壊を発生させ, 水色矢印で表される揺れを生じさせたと考えられます。 すなわち,M9の巨大地震は,いくつもの大地震がわずかな時間差で連続して発生した可能性があります。

抽出した観測点の位置を左側の地図上に示しています。 色は各観測点で記録された最大の加速度(単位,gal。1galは1cm/s2)を表しています。 星印は,気象庁による本震の震央位置を表します。

現在の地震活動など,より詳しい情報はこちらをご覧ください。