2011年8月1日 駿河湾南部の地震

概要
2011年8月1日23時58分頃に駿河湾南部を震源とするM6.1(気象庁速報値)の地震が発生し, 静岡県東伊豆町・焼津市・静岡市駿河区で震度5弱を観測しました。 地震は,フィリピン海プレート内の北西側の高速度領域と南東側の低速度領域の境界付近で発生し, 発震機構解は北北東-南南西圧縮の横ずれを含む逆断層型を示しています。 余震は北に向かって深く分布し,特に北西への傾斜は横ずれ成分と調和的です。 北北西へ約15kmのところでは,2009年8月11日にM6.5の地震が発生しています。

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図1 防災科研Hi-netにより決められた深さ15km以深の震源分布(2000/10/1~2011/8/2)[一部自動処理を含む]。 ◯は2011/8/1の23:58の地震,◯は本震以降の地震, ◯は2009/8/11の地震の震央を示す。 ◇枠は図2の速度構造断面に重ねた震源分布の範囲を示す。 ◇枠は図5の時系列分布の領域を示す。 □枠は図3の拡大図の範囲を示す。破線はプレート境界を示す。


図2 三次元速度構造を用いて再決定した北西-南東断面の震源分布(2004/10/1~2011/8/2)とP波速度構造(Matsubara and Obara, 2011)。 2011/8/1の地震は,沈み込むフィリピン海プレート内の,2009/8/11の震源域の高速度領域と南東側の 低速度領域の境界付近で発生した。


図3 震源分布の拡大図。 ◯は2011/8/1の23:58の地震,◯は本震以降の地震, ◯は2009/8/11の地震の震央を示す。
□枠の範囲のMT図を図4に示す。 □枠の範囲の波形相関を用いたDD法により再決定した震源分布を図6に示す。


図4 MT図(図3の□枠の範囲)。 7/31の17:14にM1.9の前震が発生していた。東北地方太平洋沖地震以降の活発化は見られない。


図5 2009/8/11~2011/8/2の震源分布の時系列。 地震の前に,2009/8/11の地震の余震域が南東へ広がったという傾向はみられない。 ◯は2011/8/1の23:58の地震,◯は2009/8/11の地震の震央を示す。


図6 波形相関を用いたDouble Difference法により再決定した震源分布(2011/7/31~2011/8/2) [一部自動処理を含む]。 鉛直断面は,断層の走向と平行(N60W)/直交(N30E)する向きに投影している。 余震は,北に向かって深くなるように分布している。 走向方向にも傾斜がみられるが,すべり角(Hi-net:117°, F-net:132°)と調和的である。