3種類の地震計

地震による地面の揺れ方は様々です。長さを測るのに、ノギスから巻尺までいろいろな道具があるように、地震計にもいろいろなタイプのものがあります。地震動の振幅および周期の範囲はきわめて広いため、防災科学技術研究所では、観測の目的に合わせて3種類の地震計を用いて観測を行っています。地震計は、高感度地震計、強震計、広帯域地震計に大別することができます。

  • 強震計
    建物が壊れてしまうような強い揺れがきても、それを確実に記録するための地震計です。大きな揺れを観測するため、頑丈な造りになっています。地盤の構造や耐震設計など、主に工学的な研究に役立てられます。これを震度に計算する機能を付加した「震度計」も広く使用されています。強震観測網K-NET、KiK-netで使用されています。
  • 高感度地震計
    人間が感じることが出来ないような小さな揺れまで敏感に記録するための地震計です。小さな地震による微弱な揺れを観測するため、車や工場などによる地表近くの雑微動を避けて井戸の底に設置されることが多く、地震が起きた位置の推定(震源決定)などに用いられます。高感度地震観測網Hi-netで使用されています。
  • 広帯域地震計
    はやい揺れからゆっくりした揺れまで計測することができる地震計で、断層破壊の様子や地球内部構造の研究に用いられます。温度や気圧の変化に影響されやすいため、トンネル内に設置する必要があるなど、観測施設がやや大がかりになりますが、非常に高性能な地震計です。広帯域地震観測網F-netで使用されています。