1.Hi-net震源分布図
(Hi-netウェブページでの説明はこちら:http://www.hinet.bosai.go.jp/popup/autoProc.php)
Hi-netで自動処理により決定された最新24時間の震源分布を示しています。
Hi-netでは、日本各地の地震観測点における揺れのデータを24時間休みなく収集し、地震の発生を検知した場合、集めたデータを自動的に処理して震源位置や地震規模の推定を行っています。微小な地震まで捉えるため感度の高い地震計を用いているので、揺れのデータには工事現場や車両通行等による地震以外の微弱な振動をノイズとして含みます。
自動処理では、このようなノイズにより、誤った震源情報を求めてしまうことがあります。そこで得られた震源情報の精度を様々な基準により評価して、設定した条件を全て満たした震源情報のみを用いた震源分布を公開しています。
ただしあくまでも速報的なものですので、詳細な解析により震源位置や地震規模が変更される可能性があります。正式には気象庁が公表する情報をご覧下さい。
2.AQUA震源情報
(Hi-netウェブページでの説明はこちら:http://www.hinet.bosai.go.jp/AQUA/aqua_exp.php)
AQUAシステム(高精度即時震源パラメータ解析システム:Accurate and QUick Analysis System for Source
Parameters)で自動的に推定された最新の震源情報を示しています。
AQUAシステムでは比較的大きな地震を対象として、震源(震央)位置や地震規模(マグニチュード)、さらに震源位置情報に基づき断層運動の情報を表す震源メカニズム解を即時的に推定します。
震源位置、マグニチュード推定では次の2種類の解析を並行して行っています。1つ目は防災科研が開発した緊急地震速報にも用いられる着未着法に基づいて震源情報(AQUA-REAL)を推定します。2つ目は波面推定法による震央位置(AQUA-RAPID)の推定に引き続き、震源位置、マグニチュード(AQUA-HYPO)を推定します。震源情報としてはAQUA-REALがAQUA-RAPID、AQUA-HYPOに優先して公開されます。
震源メカニズム解の推定では、まず震央位置を固定してモーメントテンソルと深さ(AQUA-MT)を推定し、次いで重心位置を含めてモーメントテンソル(AQUA-CMT)の推定を行います。
推定精度を評価し基準を満たした震源情報を公開しておりますが、速報的なものであり、正式には気象庁が発表する情報をご覧ください。また、AQUA-MT、AQUA-CMTでは、気象庁が発表するマグニチュードとは種類の異なるモーメントマグニチュードを推定しています。
なお、「1.Hi-net震源分布図」では、AQUAシステムで震源情報を公開する地震よりも小さい地震の震源まで含まれています。
3.強震モニタ
(強震観測網ウェブページでの説明はこちら:http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/docs/kyoshinmonitor.html)
KiK-netで観測された現在の揺れを2秒更新で表示する強震モニタを示しています。
地表だけでなく地中に地震計を設置している地点もあるので、地表と地中の揺れを切り替えて表示できるようになっています。また、揺れの様子は「最大加速度」と「リアルタイム震度」という指標で表されます。
「最大加速度」では、地震計が実際に観測している揺れの加速度の直前2秒間での最大値を表示しています。加速度とは、車が加速、減速する際に感じるような力と密接に関係する勢いの量で、単位はgal(=cm/s2)です。
「リアルタイム震度」では、揺れの最中に時々刻々と計算できるように、防災科研が独自に開発した目安の震度を表示しています。「リアルタイム震度」は、揺れが収まった後に計算されて気象庁から発表される「震度」そのものではありませんが、ほぼ一致した値となるという特徴があります。
4.最近の大きな地震情報
震度4以上を観測した直近の地震について、AQUAシステムによる震源情報と強震観測網が観測した揺れの分布(最大加速度分布)を表示しています。強震観測網の波形データを人の目によりチェックした後の更新となるため、地震の発生から情報更新までに時間差があることにご注意ください。